年々注目される従業員エンゲージメント
企業の生産性向上、人材確保、離職防止といった課題を背景に、従業員エンゲージメントへの注目が年々向上しています。また、健康経営のさらに先を目指す概念として、ウェルビーイング経営も注目されています。これは生活習慣病やメンタルヘルス予防だけでなく、社員の活力、仕事へのやる気向上や会社へのエンゲージメントを高めようとする経営手法です。
従業員エンゲージメント関心が高まる背景
昭和の高度経済成長期においては、会社の発展とともに、従業員の生活も豊かになるということで、会社と社員はある意味運命共同体でした。ところが、バブル崩壊後、多くの会社が業績悪化に陥り、従業員のリストラが行われました。その後、成果主義型の人事制度導入、欧米型のプロセス思考へと変化していく過程において、会社と従業員は、ビジネスライクな関係へと変化していきました。
また、総務省の調べでは、1991年バブル崩壊の4年後の1995年をピークに国内の生産年齢人口は減少に転じており、女性の社会進出が急増しました。その結果、「結婚・出産に対する価値観の変化」「子育てに対する負担感の増大」「経済的不安定の増大等」に繋がりました。育児や介護と仕事の両立のために柔軟な働き方を希望する人も年々増加し、働くことへの考え方、価値観が変化した結果、それらを両立できる職場への関心が高まりました。こうした様々な要因が重なり、従業員エンゲージメントへの関心につながっています。
エンゲージメントをどう捉えるか
「エンゲージメント」とは英語で「雇用」「約束」「契約」「婚約」などの意味があります。ですので、エンゲージメントは、人事だけではなく、「カスタマー・エンゲージメント」や「ステークホルダー・エンゲージメント」という形で、マーケティングやCSRの分野にも使われます。顧客やステークホルダー、そして社会とどのように繋がっていくのか、そのために企業として、どのような活動をしていくかを問うものと捉えます。
会社と従業員の関係を再考する
エンゲージメントを「契約」や「婚約」のように考えると、会社と従業員のどちらか一方的な関係性は存在せず、両者双方向の関わりとして考えることが自然です。つまり、会社側としても、従業員に対して、どのように「約束」するのかが問われ、従業員側としても会社に対して、「契約」を履行することが問われます。その「契約」の履行が合致しなければ、どちらか一方からエンゲージメントを破棄することになるでしょう。
一方で、社会的な意味で捉えると、従業員の側にとっては、自ら主体的、積極的に組織に参画していくという姿勢が一層問われます。変化の激しい時代にあって、尚且つ人生100年時代と言われる中、「与えられた仕事をこなすだけ」という姿勢は崩壊するでしょう。様々な職場の選択肢の中から、「自分自身の生き方、価値観、職業観、専門性などを勘案した結果、この組織の一員として社会に貢献していく」という意識と姿勢が求められる時代が始まります。
アースみらい総研のサービス
株式会社アースみらい総研は、貴社理念、貴社社員の貢献意欲、コンピテンシーなど、あらゆる客観的視点から診断し、貴社にとってふさわしい従業員エンゲージメントの方向性をご提案します。従業員エンゲージメントが高いと、会社と社員が対等の立場でお互いの成長にとってバランスよく貢献し合うという関係性が構築されますが、逆に従業員エンゲージメントが低いと、会社か社員のどちらか一方が負担を背負っていることになり、関係性は続かないことになります。当社のエンゲージメント向上コンサルティングは、貴社社員の生産性が向上し、適材適所でやる気の可能性を高めます。また、それによって業績が向上し、企業全体の活力も向上します。
期待する効果
1.自律した組織となる
客観的視点で貴社マネジメントを分析し、内部コミュニケーション手段を含め、仕組みの見直しを行い、社員が会社に対し、自主的に貢献する意識、制度として自然に行動する風土をご提案します。PDCAを回すことによって、マネジメントスタイルが変革され、結果として自律的に動く仕組みへと変化していきます。
2.優秀な人材が輩出される
優秀な人材ほど上昇志向や組織への提案能力が高いのは今も昔も変わりません。そのような人材は、スキルやキャリアアップの機会を与えることで大きく成長していきます。成長した社員は他の率先模範型となり、他の社員の能力ややる気も高めながら、全体的な風土を変え、エンゲージメント向上へと繋がります。
3.離職防止
業績が上がれば会社は従業員に対して更なるエンゲージメントが可能となります。その良い関係性の継続によって、従業員エンゲージメントの高い組織は生まれます。仕事や会社に愛着を持って働くようになることで、人材の流出を最小限に抑えられます。これが長期的な人材確保につながり、次世代型の成長促進にもつながります。
4.ブランド力の強化
エンゲージメントが向上すると、社外ステークホルダーからの評価が高まったり、内部ステークホルダーが自主的に貢献をするようになるなど、ブランド価値が高まります。また、その活動内容やビジョンを明確に公表することによって、従業員にとっては職場への誇りやステイタスを感じるようになり、好循環が生まれます。
当社が選ばれる理由
当社は、コンサルタントの豊富な経験と知見をデータベース化しています。それを活用することによって、貴社従業員満足度調査や意識調査などの定量的なサーベイ、強み診断、インタビュー形式での実態調査などを、様々な視点から客観的に判断することが可能となります。ベテランのコンサルタントがそれを可視化することによって、お客様が抱えている課題を見える化し、あるべき組織イメージに向かって、エンゲージメント向上の施策をご提示します。また、PDCAを回す過程において、新たな課題が見つかれば、柔軟に修正を加えていく事が可能です。
実施フロー
主に以下の流れで実施します。プロジェクトの内容に応じて、
- 貴社理念などの経営分析
- 従業員満足度調査、従業員意識調査の実施(パルスサーベイ①)
- 強み診断
- インタビュー形式による調査
- 集計/調査レポート報告
- 施策案のご提案
- 施策の実行
- 2回目の従業員満足度調査、従業員意識調査の実施(パルスサーベイ②)
- 集計/調査レポート報告
- 課題発見と修正案提示、改善
お見積り
御社の現況やご依頼内容によって、オリジナルでお見積りをお作りいたします。まずは、以下お問合せがからお気軽にご連絡下さい。
国内の従業員エンゲージメント市場
矢野経済研究所によると、2021年の国内従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウド市場規模は、事業者売上高ベースで前年比123.6%の47億2,000万円と推計している。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、在宅勤務(リモートワーク)が増加し、会社で上司や同僚と接触する時間が減少したことで、従業員の孤独感や不安感が高まると同時に会社側が従業員の異変に気付く機会も失われる等の事態が発生している。そのため、従業員のメンタルヘルスをケアしエンゲージメントを測る目的で、日々の状態を把握できるサーベイの需要が増加している。